卒業生の声
Sさん 東京芸大美術学部油絵科在籍中
【美術科高校受験について】 実技試験については、安定して実力が出せることを目標に、中1からデッサンを始めていました。勉強との両立は大変でしたが、受験期は多い時で週4、日曜日は朝9時〜夜9時まで描く日もありました。モチーフを限定せずに、静物も石膏も幅広く描けたことは良かったと思います。先生のおかげで、受験本番まで絵を描く楽しさを忘れることはありませんでした。感謝しております。
【高校について】授業だけでなく、朝も帰りもアトリエに行って制作をして、先生や友人と沢山話をしました。自由な校風と個性豊かな生徒が集まる学校なのでとても楽しいですが、全て自己責任なので主体的に動くことが重要です。卒業制作展では、大きな会場で自分達の作品を並べ、制作から搬入搬出、それ以上の様々を皆で経験しました。とても素敵な高校でした。
【大学について】 今後自分を支えていく仕事について考えた時、私自身は大学の油画専攻に行くべきだと思いました。日本画の方が向いてたかも、違う大学の方が良いのかも、と周りに言われたりする事もありましたが、自分の良さを活かし、またそれを認めてくれる大学へ進学することになりました。
【今現在】油絵、アクリルなどの平面作品や、コラージュ、半立体の作品など、幅広く制作を行っています。
【後輩に一言】 受験の苦労がとてもよく分かるので、なんと書けば良いのか正直分かりません。「たくさん描くこと、描いたら考察すること」の繰り返しが、実力になってくれると私は思います。皆さんの努力が叶うことを心からお祈りしています。
活動実績
Tさん 大阪市芸術大学助手
【美術科高校受験のために頑張ったこと】
志望校の試験内容が『手のデッサン』だったので、主に手を使った様々なポーズや、手と何かを組み合わせ、それぞれの質感の違いを表現することを意識していました。 同時に、石膏像や植物といった直接受験に関係しないモチーフなども描くことで、モノを観る力をつけれるよう努めていました。
【高校での出来事】
中学の頃までは周りに美術を志す人間がいなかったので、入学してすぐに、自分よりもデッサンが描ける、美術の知識がある同級生がいることにとても驚きました。 元々彫刻をやりたいと思い入学したので、彫刻を専攻したのですが、自分よりも造れる同級生がいたことで、自分はなんて下手くそなんだと悩んだ時期もありました。 そんな中で、何がしたくて入学したのか を見つめ直すきっかけになったのも彼らのおかげです。 先生方、先輩方、そして同級生の友人たちと制作を共にすることで、多くのことを学べたと実感しています。
【大学に行って 】
大学では、より密度の高い時間を制作に費やすことができます。 そして、よりそれぞれの分野に秀でた教授や、情熱を持った人々が集まっています。 同じ彫刻専攻でも、全く異なった考えやスタイルを持った人々が集まるので、意見を交換しあえる環境はとても刺激的でしたし、そこで得た考え、知識、技術が今の自分の制作に繋がっています。
【今現在 】
大学院を修了した現在も制作を続けています。 制作に集中できる時間は、学生の頃に比べると少し減ってしまいましたが、その分密度の高い時間を制作に当てることが出来ていると感じます。 これまでに学んできたことを大切にしつつも、そこに囚われすぎず、今自分が何を造るのか、を意識し、これからも塑像制作を続けていけたらと思います。
【これまでの経験から後輩たちに一言】
何かを表現する上で、デッサンを通して得られる描く力、観る力 は必ず必要になってきます。 受験だから、ではなく表現として前向きに、楽しんでデッサンをすることが出来れば、より自分の世界が観え、造ることができると思います。
2017年 レビュー展、絵画・彫刻二科合同展、 豊橋市博物館 企画展 オブジェ共同制作 第75回一宮市美術展 (教育委員会賞)
2018年 わくわく!秋の芸術収穫祭 豊橋市博物館 企画展 オブジェ共同制作 第48回 日本彫刻会展覧会 (入選)
2019年 第65回 全関西美術展 (入選)
2020年 第69回 春日井市民美術展 (市長賞) SMBC 信託銀行 作品展示 第78回 多治見市民展 (市長賞)
2021年 第50回 日本彫刻展覧会 (入選) 第70回 春日井市美術展 (無監査 市長賞)
ー 経歴 ー
2015年 東邦高校 美術科 卒業
2015年 名古屋芸術大学 美術学部 アートクリエイ ターコース入学
2019年 名古屋芸術大学 美術学部 アートクリエイ ターコース 彫刻コース 卒業
2019年 大阪芸術大学大学院 彫刻専攻
2021年 大阪芸術大学大学院 彫刻専攻 修了
2021年 大阪芸術大学 非常勤副手